芭蕉林通信(ブログ)

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2016年02月23日 おまじない

 東京のホテルで部屋に配られた朝日新聞の天声人語を読んでいましたら、面白い記事が紹介されていました。いささか孫引きめきますが、女流作家の内館牧子さんの女性友達があるおまじないを言うという話です。その女性はくしゃみが出る度に「チクショウーこのヤロー」と発するそうで、日に何度もくしゃみをする訳ですからおまじないを何度も言う結果になるという話なのです。これはお祖父さんの口癖がうつったようなのですが、美形にして頭脳明晰な女性が「チクショーこのヤロウ」と近くで言ったら私などは身が縮みそうです。  
かくいう私もおまじないめいたモノと持っています。それはあまり好きではない飛行機に乗った時に、「飛べ、フェニックス」と心の中で言う癖です。これは昔見た飛行機に関する映画の日本語タイトルによるもので、一回言い出すと止める事ができなくなっています。しかも旅のお供には、旅行安全の仏様が祀ってあるお寺の石を必ず持参することがこの10年ほど決まりになっています。人知の及ばない宇宙の真理があると日頃から思っている私としては、こうしたおまじないに頼るのは首尾一貫していると言えるのかも知れません。

  最近は大阪までは新幹線に乗って行くようになりましたので、「飛べ、フェニックス」と言う機会が減りました。久しぶりの奈良では、学生時代から好きな場所である戒壇院の近くの広場で奈良・平城の時代の雰囲気をしっかりと味わう事ができ嬉しいかぎりでした。おまけにその近くで写真家の入江泰吉の自宅を発見し見学できたのは幸運というべきものでした。


2016年02月08日 道頓堀の異邦人

 一年ぶりの大阪は、地方都市から来た私にとっては高層ビルが立ち並ぶ大都会に見えました。特に中之島近辺のビルはどれも新しく見え、運河が縦横に走っている様子は川の都とでも呼びたい思いでした。  夕方は法善寺横丁にある食事場所に向かいましたが、少し時間があったので道頓堀を歩いてみました。ケバい看板が乱立する商店街はまさに大阪のエネルギーを感じさせてくれます。有名なグリコの看板は最近LED照明に衣替えしたと聞きましたが、私の目にはランナーの姿が前よりもスマートになり過ぎた感がしました。しかしグリコの横にある雪印メグミルクの看板が大人しく見えるのですから、やはり一粒で300mの看板の威力は大したものです。

 そこで驚いたのは花の金曜日のせいもあったのでしょうが、人の多さでありしかも中国人や韓国人と思しき人の多さです。勘で言えば日本人は10%程度であり、道頓堀周辺はまるで香港や上海、あるいはソウルにいる感覚です。中国の春節にあたっているせいもあるかも知れませんが、改めてインバウンドの威力を感じて何とかビジネスチャンスにせねばと考えさせられたことでした。

 昨年熊本に寄港した中国の大型客船はわずか10隻程度ですから、熊本の街中で中国人を数多く見るという経験は少なかったのです。しかし県知事は今年は中国の大型客船を30隻ほど誘致したいと言っていますから熊本でも中国語が身近で聞かれる日が近いのかも知れません。  かつては戦後の経済成長により日本人が豊かなになり海外旅行に目覚めた時、農協の団体旅行の皆さんがパリやニューヨークの人達に異邦人として見られたという歴史がまた今日の日本で繰り返されているのだと思いました。

2016年02月03日 雪の日の想い出

 1月24日の日曜日は熊本市内でも一日中雪が降り続きました。我が家での積雪は3センチほどでしたが、すぐに十数年前の大雪の日を思い出しました。

 その日は前日からの雪が10センチ以上降り積もっていましたので、早めに車を運転して会社に向かいました。降り続ける雪の中、雪慣れしていない運転手ばかりの道路は、皆のろのろ運転なのは致し方ないところです。家を出てすぐの道を直進している所に、横道からタクシーが出て来て止まろうとしたのですが、そのままスリップしてあわや私の車の側面に激突しそうになりました。天を仰いだその時、タクシーは数センチを残して停車し難を逃れたのです。  そこでさすがにこれ以上進むのは危険と思いタイヤにチェーンを撒こうとしたのですが、慣れない作業のために失敗しそのまま会社に向かったのです。そして、難所である熊本駅の近くの急な坂を駆け上がろうとしたのですが、案の定タイヤは途中でスリップし始め車全体が後ろに戻る有様。その時の恐怖感は忘れられませんが、どうしたことでしょう、そう言いながらその後の脱出劇はすっかり忘れています。恐怖心が記憶を消し去ったかのようです。

 ということで、24日は一日中家を一歩も出らずに雪の写真ばかりを撮っていました。しかし雪の中とはいえ、ムクドリやメジロが池に水浴びに来ていましたし、去年植えたばかりの老梅には一輪の花が開いていたりしており、春隣というべき有様を見る事ができたのでした。そして暖炉には今年初めて火を付けました。雪やこんこん霰やこんこんの日、庭で雪だるまを作り興じていたのは二人の孫だけでした。

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