芭蕉林通信(ブログ)

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2020年09月24日 マイナス言葉・プラス言葉

 職場で何気なく使う言葉の中にマイナス言葉があることに気づいた。マイナス言葉とは否定的でやる気を感じさせない言葉という意味である。例えば、リスクがあるのでしません、それは受け身の案件です、しても無駄です、難しいですなどなど。一方、積極的な言葉、即ちプラス言葉に出会うこともある。例えば、リスクテークあってこそリターンがある、営業は客から断られてから始まる、元気とは造化・創造する天の力をエネルギーにすること(陽明学者の安岡正篤)などなど。

 とりわけ安岡正篤氏の語る元気の話は面白い。どんなに賢くても、金持ちでも、権力があっても病気で元気がなければしょうがないという例示は説得力がある。コロナ鬱が指摘される今日、心身ともに元気でいることがいかに大切か身にしみて分かるのである。

 ということで、職場ではマイナス言葉を使わないように指導している。言葉は言霊(ことだま)である。言葉には魂が宿っている。漢字学者の白川静先生ならば、漢字には歴史・文化・民族が宿っていると言われるかもしれない。とにかくマイナス言葉は使っている内に元気を失い、プラス言葉は使っている内に元気が出てくると思う。元気で積極的な社風にするためには、私もサントリーの佐治元社長のように「やってみなはれ」と言ってみたい。

2020年09月18日 私の墓マイラー体験

 秋彼岸という時候を迎えたためか、9月16日付の日本経済新聞文化欄に「墓マイラー」巡礼の旅という聞きなれない記事が載った。記事を読んで初めて「墓マイラー」という意味が分かった。記事に説明はなかったが、どうやら墓参りをする人のことを自分の造語として「墓マイラー」と名付けたらしい。ご本人によると、これまで世界101カ国を訪ね歩き、作家や芸術家、音楽家など著名人2520人の墓参りをしたというのだから凄い。つい本人の肩書きが気になったが、どうやら文芸評論家らしい。

 そこで私の墓マイラー体験を考えてみた。私自身「芸術家の墓」という写真集を買っているぐらいだから、日頃から著名人の墓に興味があると言えばあるのである。時系列的に言って最初の体験は夏目漱石の墓である。45年前のこと早稲田大学の構内を抜けて、昔懐かしい都電に乗った。雑司が谷駅で降りると雑司が谷霊園があり、その中に立派な夏目漱石の墓を見つけた。熊本に縁のある文豪に時空を超えて再会した感じがして感動した。

 海外では、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの霊園でエビータ(美貌の元大統領夫人)の墓を、イギリスの湖水地帯ではワーズワース(イギリスの桂冠詩人)の墓を、ストラトフォード・アポン・エイポン(覚えるのが大変)ではシェークスピアとその夫人アン・ハサウェイの墓を見た。エビータの墓には今でも献花が絶えないらしい。ワーズワースの墓は、有名な彼の詩「水仙」の舞台になった散歩道近くの教会にあった。シェークスピア夫妻の墓はトリニティ教会の一隅にあり、世界の文豪にふさわしい荘厳さであった。こう書いてみると、私の墓マイラー体験はかくも乏しいのである。ただ我が家の墓には今月、彼岸の掃除とお参りに行ったことを念のため書いておく。(写真はエビータの墓)

2020年09月14日 目を変える

 今年の人間ドックは新型コロナの院内感染を心配して、当初の予定から約3ヶ月遅らせて受けることにした。さすがに病院の感染対策は強化されており、受付での検温、マスク着用、肺機能検査の中止などが目新しかった。一時のピリピリした緊張感は和らいでいたものの、ドック受験者の数は制限され検査に必要な資料も削減されていた。

 いつもは胃や腸の内視鏡検査を受けた日は帰宅せずに指定の施設で宿泊していたが、今回は院内感染を恐れて帰宅した。帰宅したのは良いが、内視鏡検査で身体に負担がかかっていたこと、静脈注射で頭がぼうっとしていたこともあり、車を運転して帰宅したのは後から考えれば危険な行為だった。コロナ感染下では、人間ドックも慣れるには時間がかかるということなんだろう。

 ところで、前述の静脈注射を打つのは内視鏡検査の際に睡眠導入してくれるからである。喉やお尻から内視鏡を入れる時には眠っている方が気持ちが楽なので、毎回検査の直前に注射をしてもらう。私の場合は薬によく反応するのか面白いように眠ってしまう。ところが、今年はその注射がなかなかうまくいかない。看護師が左腕に二回も試みたが、血管を外して痛みが襲った。そこで看護師が「すみません、目を代えます。」と言ったのである。一瞬メガネでも替えるのかと思ったが、注射を打つ人を代えるということだと思いついた。果たして新しく来た看護師は、左腕ではなく右腕に大きな血管を見つけ、簡単に注射を終えたのである。深い眠りに陥りながら、「目を代える」のは独断に陥らない良い方法だなと思った。

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