芭蕉林通信(ブログ)

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2003年04月09日 北里柴三郎と熊本

優秀な細菌学者であり、血清療法の先駆者「北里柴三郎」博士は、熊本県の北部小国の生まれです。かつて、今では資料館として保存されている生家を訪ね、郷土が生んだ偉人の業績に感嘆した記憶があります。

私たちは郷土のことを十分に知っているかといえば、興味のある僅かなことしか知らないのではないでしょうか。北里柴三郎博士などは、我々熊本県人にとっても遠い記憶でしかないのは残念なことです。
先日、同氏が勉学のスタートを切った現熊本大学構内に、同氏生誕150周年を記念して胸像が建立され序幕式が挙行されました。郷土の偉人を身近に感じられる良い機会を作ってくれたと嬉しく思います。
ところで、来熊された同氏の孫である北里一郎(明治製菓社長)氏の講演を聴く機会があり、大変感銘を受けました。
講演の中でいろいろと記憶に残ったエピソードはあったのですが、特に福沢諭吉さんとの交流は「その時歴史が動いた」のようで興味深く拝聴しました。
その時紹介された福沢諭吉さんの言葉を一つ。
「古事記は暗誦すれども今日の米の相場を知らざる者はこれを世帯の学問に暗き男と言うべし。
故に、世帯も学問なり、帳合も学問なり、時勢を察するもまた学問なり。」
私も理論倒れにならぬようにしなければと、改めて自戒させられた一節でした。
そういえば、世界のトヨタは3現主義を大事にしているとか。現品、現場、現象を当社でも実践したいものです。

2003年03月11日 観光イベントに挑戦

熊本県の宿泊客は長期低落傾向にあります。観光客誘致は今や地域間競争の渦中にあるといえます。
そこで、一県民として郷土のために観光イベントを企画しました。

 

熊本は、世界一のカルデラを誇る阿蘇山を始め、観光資源は豊富にあると言われ続けてきました。しかし、天然自然のものに、現代風に付加価値をつけるという点では、苦手というしかありません。昔から、「むしゃばつくんな」といって、格好良くする人を馬鹿にするといった体質も邪魔をしたのかも知れません。
そこで、及ばずながら同士と語らって、熊本城の横を流れる坪井川を舞台に、「人と水・坪井川の歴史と文化をひもとく」というテーマで、各種の行事を実施することを計画した次第です。
まず、明治時代まで水運として利用されていた坪井川の水運を復元、次に、宮本武蔵のNHKドラマに呼応した「武蔵ダックレース」、さらには肥後の歴史に関する文化講演会をイベントの核として実施するつもりです。
5月17日の土曜日、新緑の映える川面に、1万匹のアヒルが流れながらレースを展開する光景を今から夢みています。もっとも、多くの人が参加して始めて実現するレースではあるのですが・・

2003年01月30日 群盲、象をなでるの愚

社会経済全般に不透明な時代が到来しました。
こんな時こそ、先見性を発揮し勇気をもって挑戦する企業に、勝利の女神は微笑むのかもしれません。

社内で、テーマごとにいくつかのプロジェクトチームを発足させ討議させますと、時々あれっと思うような議論が展開されることがあります。言ってみれば、井の中の蛙が自分のすみかを広いか狭いか話し合っているようなもので、所詮結論は従来の域を越えることはできません。
そこで、思い出したのは「群盲、象をなでる」ということわざです。目の見えない人が集まってきて、象をなでます。一人の人は、鼻にさわり象はホースのような動物だと思います。また、ある人は足にさわり、まるで丸太のような動物だと感じます。さらに、しっぽをさわった人は、象はまるで蛇のようだと考えます。
つまり、社内で大勢の社員を集めても、誰か一人でも全体像が分かった人がいないと現実とかけ離れた奇妙な結論が出かねないと危惧するのです。
今日、多くの情報が行き交う時代となりましたが、その中から真実の情報をより分けることは一層難しくなったと思わざるをえません。従って、肝要なのは、自分自身の考え方や行動を客観的に批判してくれる人を周辺にもつかどうかということではないかと思うようになりました。古代中国の皇帝は、すぐ側に諌言の士を置き、自らの言動をチェックさせていたという故事を聞いたことがあります。もっとも、命がけの諌言だったそうですが・・・
とはいえ、願わくば、私も決定的な局面で判断ミスを起こさないように、これからも良い友人、頼りになる先輩を創っていきたいと考えているところです。

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